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様々な医師の種類 働き方

医師 種類

「風邪を引いたら内科へ」「怪我をしたなら外科へ」などと、私たちは症状によって受診する科を決めています。

医学部を目指す受験生の皆さんは、将来どのような医師になりたいですか?
何科の医師を目指していますか?

一口に「医師」といっても、その仕事内容は実に様々です。それぞれの専門分野で高度な知識と技術を駆使し、人々の健康を守り、命を救うために日々奮闘しているのです。

そんな多様な医師たちの役割、仕事内容にスポットライトを当て、それぞれの専門性や仕事内容について詳しく紹介していきます。

医療現場の奥深さを知り、白衣の下に秘められた熱い情熱を感じていただければ幸いです。

開業医

診療所などを経営する医師で、かかりつけ医として地域住民の健康を管理しています。

日常的にかかりつけ医としてお世話になる方が多いのではないでしょうか。

ちなみに、かつて絶大な政治力を発揮した日本医師会は、開業医中心の団体です。

学校医

学校医は、地域の医師が非常勤で務めることが多く、児童・生徒の健康管理を地域と連携しながら担当します。
健康診断や予防接種の実施、病気や怪我の診察・治療、感染症対策など、子どもたちの健やかな成長を幅広くサポートします。

在宅診療医

在宅診療医は、24時間体制で自宅を訪れ、高齢者の健康と暮らしを支えます。終末期ケアや慢性疾患の診療はもちろん、患者様やご家族との信頼関係を築き、心身のサポートを行います。
地域医療機関と連携し、切れ目ない医療を提供する医師です。

自由診療専門の医師

自由診療専門医は、美容整形や近視矯正手術など、健康保険適用外の医療を専門的に提供します。患者様の希望に合わせた高度な技術と豊富な経験で、美と健康の向上をサポートします。

海外ボランティア医師

海外ボランティア医師は、医療体制が整っていない開発途上国や紛争地域で、診療を行います。限られた医療資源の中で、患者さんに寄り添い、命と希望を届ける医師です。

フリーランス医師

フリーランス医師は、特定の医療機関に属さず、様々な医療機関や施設から依頼を受けて、診察や手術などを行います。専門性や経験を活かし、柔軟な働き方で活躍できます。地域医療の活性化や医師不足の解消にも貢献し、医療の未来を担う存在として注目されています。

勤務医

医療施設などに勤務して給料をもらう医師です。
大病院の勤務は多忙です。
大学病院など大病院の勤務医は苛酷な労働を強いられることが多く、社会問題化しています。

防衛医官

防衛医官は、医師の資格を持つ自衛官であり、国家と国民の健康と安全を守る医療の専門家です。
災害派遣や国際貢献活動など、有事の際に医療支援を行う重要な役割を担います。
戦場での医療や航空自衛隊でのパイロットの健康管理など、多様な任務に携わります。

画像診断医

画像診断医は、CTやMRI、X線などの画像診断を専門に行う医師です。
目に見えない体の内部を画像で解析し、病変や異常を診断します。
高度な専門知識と経験を活かし、他の医師の診断をサポートしたり、治療方針の決定に貢献したりします。

船医

船医は、客船や遠洋航海の船舶に乗り込み、航海中の乗組員の健康を守ります。
限られた医療設備の中で、幅広い診療を行い、内科、外科、産婦人科など、あらゆる分野に対応する必要があります。
国際的な知識と経験も求められ、多様な文化を持つ乗組員とのコミュニケーションも重要です。
海の医療従事者として、また旅する医師として、人々の健康と安全を守ります。

産業医

産業医は、企業などで従業員の健康管理を行う医師です。
労働環境の改善や健康教育などを行い、働きやすい職場づくりに貢献します。
長時間労働やストレスなど、現代社会の課題にも向き合い、従業員の健康リスクを予防します。
企業と従業員の架け橋として、心身の健康を守り、企業の発展を支える医師です。

麻酔医

麻酔医は、手術中に患者さんに麻酔を投与し、痛みや意識を消失させ、手術を安全かつ快適に行うことを専門とする医師です。
患者の状態を綿密に観察し、適切な量の麻酔を調整することで、生命維持にも重要な役割を果たします。
手術中の合併症の予防や術後の回復促進にも貢献し、患者さんの安全と安心を守ります。

介護施設勤務医

介護施設勤務医は、介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホームなどの介護施設に勤務し、高齢者の健康管理と介護生活の支援を行います。
認知症の診断や治療、介護度の判定、リハビリテーションなど、幅広い業務を担います。
高齢者特有の病態への理解と、介護スタッフとの連携が重要です。
地域医療の活性化や高齢化社会の課題解決に貢献する、なくてはならない存在です。

海外勤務医

海外勤務医は、発展途上国などの医療機関で医療支援を行ったり、先進国の病院で高度な医療を提供したりする医師です。
言葉の壁や文化の違いを乗り越え、患者さんと真摯に向き合い、医療を提供します。
国際保健や感染症対策など、専門知識を活かして地域医療の向上に貢献することもあります。
グローバルな視点と高いコミュニケーション能力を備え、世界中の人々の健康を守ります。

研究医

研究医は、医学研究を専門的に行い、新しい治療法や診断法の開発に貢献する医師で、最先端の研究に携わり、未知の領域に挑みます。
臨床経験と研究スキルを活かし、動物実験や細胞培養など、様々な手法を用いて研究を進めます。
論文発表や国際学会での発表を通して、研究成果を発信し、医学の進歩に貢献します。
探求心と強い意志を持ち、未来の医療を築き上げるパイオニアといえましょう。

監察医

監察医は、不審死や犯罪被害者の遺体を解剖し、死因を特定する医師です。
法医学の知識に基づいて、客観的な証拠を収集し、事件の真相解明に貢献します。
検死や司法解剖を通して、被害者の声なき声を代弁し、正義の実現に尽力します。
高度な専門知識と強い精神力を備え、真実と向き合う孤高の存在です。

医系技官

医系技官は、医師としての専門知識と経験を活かし、厚生労働省で医療政策の立案・実行に携わる国家公務員です。
医療現場の課題を深く理解し、国民の健康を守る政策を策定します。
医薬品や医療機器の承認審査、医療従事者の育成、国際保健対策など、幅広い分野で活躍します。
医師と行政官の両方の視点を持つ希少な人材として、医療行政の改革を推進し、未来の医療社会を築き上げる重要な役割を担っています。

製薬会社勤務医

製薬会社勤務医は、医師としての専門知識と経験を活かし、新薬の開発や治験の評価、医薬品の安全性・有効性に関する情報提供などを行う製薬会社の社員です。
臨床開発や医薬情報の分野で活躍し、患者さんのニーズに合致した新しい薬の誕生に貢献します。
研究者や営業担当者と連携し、医薬品の適正使用を推進し、社会全体の健康に貢献します。
医師とビジネスパーソンの二つの顔を持ち、革新的な医薬品の開発を通して、人々の健康を守る重要な役割を担っています。

本業以外

本業以外で活躍する医師もいます。
医師免許を持ちながらも、医療以外の仕事をしている方たちは、どのような職業なのか紹介していきます。

作家

医師の資格を持つ作家、漫画家は案外多いです。
漫画家の手塚治虫さん、作家の渡辺淳一さん、海堂尊さん、知念実希人さんなど。

政治家

医療行政に対し、医師の立場で国政に参加しています。
米山隆一さん、 三ツ林裕巳さん、今枝宗一郎さんなど。

コンサルタント

医療コンサルティングでは、医師の資格を持つと非常に有利です。

メディヴァ株式会社の創業者の大石誠さん、株式会社メディカルクリエイトの代表取締役社長の山岸正さん、株式会社ユカリアの代表取締役社長の島田由佳さんらが医療業界では有名ですね。

芸能人

容姿だけでなく、医師としての”知性”を魅力(武器?)として活躍しているタレントもいます。
一青妙さん、しゅんしゅんクリニックPさんなど。

弁護士

超難関試験の双璧である医師と弁護士の資格を持つ人もいます。

その他

他にも以下のような医師の仕事があります。

高齢化が進むなか、にわかに需要が増えているのが在宅診療医です。
在宅介護を医療の面から支える強い味方として、自宅に住む高齢者の医療ニーズに24時間体制で対応する医師です。

マンションの1室でも開業できて、カバン一つで動き回れるため、独立して始める病院・勤務医が増えており、医師なのに患者を診療しないというタイプもあります。

また、研究医も忘れてはいけません。

未来の画期的な治療法や医療技術の開発に役立つような研究を専門的に行う医師です。

また、最近はドラマやマンガでおなじみなのが監察医。
厳密な定義では、監察医制度のある自治体の監察医務院に所属する医師のことです。
死亡時刻を判断したり、解剖を行って、死因を特定したりすることが主な仕事です。

まとめ

医師は、人々の健康を守り、命を救うために欠かせない存在です。それぞれの専門分野で高度な知識と技術を駆使し、日々奮闘しています。

この記事を通して、多様な医師たちの役割について理解を深めていただければ幸いです。

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