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医学部入試の新常識〜MMI面接とは?

MMI(Multiple Mini Interview)は、
近年、医学部入試で実施され
注目されている新しい面接形式です。

この形式は、
受験生の思考力、判断力、
そしてコミュニケーション能力を
多角的に評価することが目的で、
従来の一対一面接や、
グループ討論形式とは一線を画した
新しい形式の入試形式と言えるでしょう。

MMIの最大の特徴は、
受験生が複数のステーション(面接場所)を順番に回り、
それぞれのステーションで
与えられたテーマについて短時間で考え、
回答するという点です。

設問内容は、
医療倫理やチームワーク、
リーダーシップに関する質問が
出題されることが一般的です。

例えば、
「高齢者が電車で席を譲られるのを拒否した場合、
あなたはどう対応しますか?」
といった現実的なシナリオが提示されます。

このような問題に対し、
受験生は1分程度で考えをまとめ、
3分程度で面接官に説明することが求められます。

では、MMIの利点はどのようなところにあるのでしょう?

まず第一に試験管の判断の公平性の向上です。

MMIは、複数の面接官が
それぞれ異なる視点で受験生を評価します。
そのため、評価が一人の面接官に偏るリスクが
低くなります。

面接官といえども一人の人間です。
どんなに公平であろうとしても、
やはり価値観や評価のポイントは
どうしても異なってしまいます。

その評価の偏りを防ぐためにも、
「複数の面接官が異なる視点で評価」という方式は、
客観性、公平性を保つことができるという
利点があるのです。

また、複数回、面接をするので、
受験生の能力を
より正確かつ総合的に判断することができます。

そして、このことは
多面的な能力評価が出来るということにもつながります。

医師に求められるのは、
専門知識だけではありません。

患者や同僚との円滑なコミュニケーション能力や
緊急時の判断力、
そして倫理的な問題への対応力が求められますし、
むしろ、そちらの方が職業的にも大事な能力だともいえます。

MMIはこれらの能力を測るのに非常に適しています。

そしてMMIは、従来の面接試験のように、
「質問されそうな」「質問されるであろう」と予測し、
それに応じて事前に準備した回答を述べるだけ、
ということはできなくなります。

暗記の要素がなくなり、
その場で適切解を模索する思考力、
つまり、現場で考えをまとめて伝える力が試されるのです。

だから、MMIによって
受験生の本質的な能力が浮き彫りになりやすいのです。
長時間の面接でもなかなか見えてこなかった
受験生の人間性を短時間で探ることが出来るというメリットが
MMIにはあるので、
今後はMMIを導入する医学部のみならず、
大学も増えていくことでしょう。

では、過去に実施されたMMIの問題のいくつかを
紹介いたしましょう。

東京慈恵会医科大学のMMIでは、
以下のような問題が出題されています。

空白になっている4コマ漫画の最終コマを考え、
その理由を発表する。

男女別の自殺率と平均寿命のグラフを分析し、
今後の変化を予測する。

友人が食中毒になったと嘘をつき、
授業をサボり遊びに行っていた時の画像を
SNSにアップしていたことを知ってしまった。
あなたならどう対応するか。

これらの問題は、単に知識を問うのではなく、
受験生の思考プロセスや
価値観を掘り下げることを目的としています。

MMIの実施には多くの面接官や準備が必要など、
時間とコストがかかるため、
すべての大学で導入されるわけではありません。

しかし、医師に必要とされるコミュニケーション能力や
倫理的判断力を評価する方法としては
非常に有効な判断方式なため、
今後もMMIを採用する大学が増えることが予想されます。

一方で、MMIを実施しない大学でも、
個人面接やグループ討論の中で
意表を突く質問が増えています。

例えば、
「自分をアンパンマンのキャラクターに例えるなら誰か?」
などといった質問は、
受験生の柔軟な発想力や瞬発力を試そうとする意図があります。

いずれにしても、
今後の医学部受験は
「暗記のみの対策」では
難しくなりつつあることは確かなようです。

では、もしMMIを実施する大学を受験する場合は、
どのような準備をしておく必要があるでしょうか?

MMIやその他の面接形式に対応するためには、
日頃から多様な人々と対話を重ね、
異なる価値観に触れることを意識するようにしましょう。

また、面接対策のように
志望動機や自己PRを暗記するだけではなく、
柔軟な発想力と即応力を鍛えることが
合格への近道となるでしょう。

最も、柔軟な発想力というものは
一朝一夕には鍛えられるものではありません。

日頃から心がけるべき習慣として、
まずは、ニュース、書籍、映画、音楽など、
普段接しないような多様な情報、
ジャンルにも積極的に触れ流ことを心がけると良いでしょう。

異文化や歴史についても学ぶことで、
多角的な視点が養われます。

「なぜ?」「どうして?」という疑問を大切にし、
未知のものに対して興味を持つと同時に、
常識や過去の経験にとらわれず、
新しい可能性を常に探求しましょう。

物事を多角的に捉えるように
心がけることも良いですね。

様々な視点から
物事を考えるように心がけましょう。

そして、失敗を恐れない!
これ重要です。

失敗は成功への第一歩です。

挑戦することで、創造性が育まれます。
失敗から学び、次に活かすことが大切です。
臆せずにさまざまなことにトライしてみましょう!

あとは、あえてアナログ。
最近は文字も画像もメモも
スマホの入力で完結してしまうことが多いのですが、
あえて紙に、
あえてノートに
わざわざペンで書くという
アナログ的なアウトプットを習慣化しましょう。

特にアイデアを書き出すのは、
スマホも早くて良いのですが、
あえて時間のかかる「手で紙に書く」ということを
おすすめしたいです。

思いついたアイデアは、すぐにメモる、
しかも紙に。

閃きは突然訪れるため、
逃さないようにするためにも、
100均などで小さなメモ帳を買って
ポケットの中に入れっぱなしにしておくのも良いでしょう。

そのメモ帳に、
思いついたアイデアを何でも書き出すようにしましょう。

図や絵などを使い、視覚的に整理すると効果的です。

これをを定期的に見返すことで、
新しい視点や繋がりを発見できることがあります。

ブレインストーミングのツールとして
活用するのも良いですね。

あるテーマについて、
思いつく限りのアイデアを書き出すのです。

ポイントは量を重視し、
自由に発想を広げることです。
どうせ誰に見せるわけでもないので、
ここは思いっきり
想像の翼を広げる習慣をつけると、
MMIの試験現場で
発想が煮詰まることの防止策にもなります。

一日の出来事や感じたことを書き出す
日記(ジャーナル)として活用するのも良いですね。

自分自身の思考や感情を客観的に見つめることで、
自己理解を深め、創造性を高めることができます。

このように、入試シーズンになって
慌てて対策するのではなく、
常日頃から、ちょっとした工夫を
生活の中に自然にとりいれることが、
試験本番でライバルと差をつけることが出来るだけでしょう。

医学部を目指す皆さん、
ぜひ、思考力とコミュニケーション力を磨いてください。

MMIのような形式に挑み
対策をすることは、
医師としての第一歩を踏み出すための
貴重な経験になるはずです!

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