理科系3科目
あなたは、
大学受験の理科系科目3科目(物理・化学・生物)の中の2科目、
どれを選択していますか?
どの科目と科目を選択する予定ですか?
どこの予備校や塾、学校でも
通常は、
「あなたの好きな科目、興味のある科目を選ぶのが1番」
と指導していますし、
「あなたが得意な科目を選びましょう」
とアドバイスをするのが通常でしょう。
もちろん、得意な科目があれば、
それを選択することが一番なので、
それに対して異論を唱えるつもりは全くありません。
しかし、「どの科目も特に得意というわけでもない」
という方もいらっしゃるでしょう。
あるいは「これから勉強するので、
まだどの科目を受験科目にするか決めていない」
という人もいらっしゃるでしょうし、
成績上位の方の中には、
「全教科得意なので、逆に迷っている」
という方もいらっしゃると思います。
今回は、そのような方に少しでも参考になればと思い、
「生物」の選択に関してと、
「生物(生物基礎含む)」の勉強法に関しての
お話をしていこうと思います。
もう「物理」と「化学」に受験科目を
決めてしまったという方は、
読む必要はありません。
さて、近年の医学部受験の理科系科目では
生物を選択する受験生が
少しずつですが増えています。
その背景には、
「(医学部)入学後の学びに直結する」という理由があります。
たとえば、生物を選択して受験、
医学部に合格した学生は、
入学後の授業や試験で
生物に関連する科目においては
良い成績を収める傾向があります。
このことを知っている受験生は
受験科目に物理ではなく
生物を選ぶケースが増えています。
このことを知った受験生は、
生物+化学
という組み合わせで受験するということですね。
これが近年少しずつですが
増えている傾向にあるようです。
化学の場合は、入学後も
化学の知識が少しは役にたつという理由で選択し、
そのかわり物理は選択しないという考え方です。
物理は、得点源として
有利になりやすい科目とされていますが、
入学後に役立つことは少ないようです。
その一方で、生物を選択することで、
医学部での学びをスムーズに進められるという点が
注目されています。
とはいえ、
生物を選択する受験生が増えるということは、
「ライバルも増える」ということです。
他の受験生に差をつけるためには、
生物を深く理解し、
確実に得点できる力を身につける必要があるということですね。
では、その生物を攻略するには?
生物の勉強法は?
効果的な生物学習方法を
4つのステップに分けて解説いたします。
Step 1 教科書や参考書を徹底活用する
生物の基礎を固めるためには、
まず教科書や参考書を
しっかりと読むことからスタートしましょう。
文章だけでなく、
図や資料集を活用することで、
より深い理解が得られます。
たとえば、
腎臓における「ろ過」や「再吸収」の学習では、
教科書の文章を読むだけでなく、
『スクエア最新図説 生物』(第一学習社)や
『視覚で捉えるフォトサイエンス生物図録』(数研出版)などの
図を併用することで、視覚的に捉えることで
理解を補っていくと良いでしょう。
その後、頭の中でその流れをイメージ化することで、
理解が飛躍的に深まります。
まずは、このSTEP1の段階で、
基礎をしっかりと固めましょう。
Step 2 基本問題で理解を確認する
基礎を固めたら、
教科書の章末問題や『セミナー生物基礎+生物』(第一学習社)、
『リードLightノート 生物基礎・生物』(数研出版)などの
問題集を活用して基本問題を解いていきましょう。
この段階では、発展問題や応用問題は後回しにして、
まずは基本問題を確実に解けるようにすることが大切です。
問題を解く際には、ただ解くだけでなく、
「なぜその答えになるのか」を
自分の言葉で説明できるレベルを目指しましょう。
例えば、DNAの複製・転写・翻訳の仕組みや、
神経の興奮から筋収縮までの流れを
説明できるようにすることで、
生物現象の本質的な理解が深まります。
Step 3 計算問題の克服
生物の計算問題が苦手という受験生も多いですが、
公式の丸暗記ではなく、
その成り立ちや意味を理解しなければ
入試本番で得点することが難しいでしょう。
例えば、呼吸や発酵の反応式、
エネルギーの収支計算などでは、
生物現象そのものの理解が必要不可欠です。
公式の背景にある現象をしっかりと学び、
どのように立式するのかを練習するようにしましょう。
計算問題に慣れ、
それを克服していくことで、
考察問題や応用問題にも対応できる力がつきます。
これにより、生物全体の得点力が飛躍的に向上します。
Step 4 復習を習慣化する
新しい情報を学ぶと、
最初に学んだ内容を忘れてしまうことがあります。
そのため、定期的な復習が欠かせません。
教科書の章ごとに進める学習に加えて、
2~3章前の基本問題を解き直すことで、
知識を定着させましょう。
さらに、サブノートや、
一問一答形式の問題集を活用して、
隙間時間を効果的に活用しながら
知識を確認するのも効果的です。
例えば、『必修整理ノート生物基礎』(文英堂)や
『リードLightノート 生物基礎』(数研出版)で
要点を整理しながら効率よく復習できます。
生物学の魅力と学びの広がり
生物学は、分子レベルの細胞から地球規模の生態系まで、
幅広い階層性を持つ学問です。
そのため、細部に目を向けながらも
全体像を意識する「木を見て森も見る」姿勢が重要です。
また、生物現象には進化の過程で
偶然生じたものも多く含まれるため、
その多様性を物語として捉える
柔軟な思考も求められます。
まとめ
もし、受験科目の選択に迷っているのであれば、
ものすごく生物が苦手という人には
無理してお勧めはいたしませんが、
生物を選択することで、
入学後の学びがスムーズになるだけでなく、
受験においても
大きなアドバンテージを得ることができるということを
一応、ひとつの情報として
念頭に入れておいても良いでしょう。
受験科目を選択する際の参考になれば幸いです。
ライバルに差をつけるためには、
基礎から応用まで幅広い学習を
計画的に進めることが必要なので、
今回紹介した4つのステップを参考に、
確実に得点力を高めていきましょう。
生物を深く学び、
その魅力を理解することは、
未来の医学部での学びや研究においても
大きな財産となるはずです。
あなたの学力アップを応援しています!